マナー編
喪服のほつれ ちょっとした心遣い
お父様の葬儀を無事に終えられ、そのご報告にセレモピアンへご来店くださいました。
事前のご相談では、お父様の初孫にあたるお嬢様が海外出張が多い為、参列できるかどうかとても心配されていましたが、何とか帰国が間に合い参列できたとのことでした。
しかし、お嬢様が式場に到着して慌ただしく喪服に着替えた時に喪服の裾がほつれていることに気づいたそうです。
そんな時に、セレモアのスタッフが応急処置にと小さな安全ピンでわからないように留めてくれたとお礼の言葉もいただきました。
悲しい気持ちと不安でいっぱいのお嬢様も、それで落ち着いて参列することができたそうです。
深い悲しみの中にいるご遺族に少しでも寄り添った心配りができればと思います。
言葉にされないお気持ちをお察しし思いやることができるよう努めて参ります。
施設にいる叔父への香典返し
お父様を亡くされ、叔父様よりお香典をいただいたというお客様。
叔父様は介護施設に入所されているため、お返しを何にしたらよいかのお悩みとの事でした。
以前、食品を送ったところ、食事制限があるため施設の方からご注意があったそうです。
叔父様についてお話を伺うと、お天気の良い日に車椅子で施設のお庭に出られることを、とても楽しみにしていらっしゃることがわかりましたので、外出のときに羽織れる衣服や、ひざ掛けなどをご提案させていただきました。
そして早速、叔父様のために軽い着心地のダウンジャケットとダウンのひざ掛けをお求めになり、お見舞いもかねてお渡しに行かれたとご連絡もいただきました。肌寒い季節に向かい、季節にあったよい贈り物だと大変喜んでいただけたとのことでした。
あいさつで繋ぐご縁
ご相談カウンターのセレモピアンは、百貨店のギフトサロンの近くにあることが多いです。
その日はギフトサロンが混雑しており、順番待ちのお客様よりお声をかけていただきました。
お話しを伺うと・・・
「毎朝の散歩の途中で顔見知りになったイヌの散歩をさせている多分、同年代の女性がいるのですが・・・
連れているワンちゃんは小型犬で、若くはないと思いますが、とても人懐っこくて挨拶して過ぎるのが日課になっていました。
それが、夏を過ぎて会わなくなり気になっていたところ、その女性が少し離れた先で、家の前を掃除しているところを見かけました。そんなことが何度か続いて、先日思い切って、ワンちゃんは?と尋ねてみました。
彼女は寂しそうに『8月に死んでしまったの。16歳だから老衰ですね。』 やはりそうだったのか。ふりふりの白いしっぽとクリクリの黒い瞳が思い出されます。」
「お慰めに何か差し上げたいと思ったのですが、どうしたものでしょう?
相手には負担でしょうか?」というご相談でした。
ワンちゃんとの触れ合いが楽しみであったお気持をお伝えしたいお客様の思いが感じられます。
「そうですね。ペット用のお線香やロウソクもありますが、相手様のことを思うと今は、ワンちゃんが結んでくれたご縁を今までとおり、『ごあいさつ』で繋ぐことはいかがでしょうか?」
「”忘れないことが一番のご供養で慰め”と以前お坊様の法話で伺ったことがあります。」と申し上げました。
お客様はすっきりした笑顔で、「そうですね。『挨拶』をする、いいですね。」とおっしゃってくださいました。
年賀状のおつきあいをやめるとき
定期的にセレモア三鷹支社へお線香をお求めに来店されるお客様です。
「お葬式はセレモアの会員だから安心だ。」などといつもお声がけいただいています。先日は、お茶を召し上がりながら年賀状印刷のチラシを手に「そろそろ年賀状を出すのをやめようかと思っているんだ。」とのお考えを伺いました。
何の連絡も無しに急にやめてしまうと、今までやり取りしていたお相手側が「何かあったのかな?」と余計な心配をされることがあるとお伝えいたしました。
年賀状に代わり、『年賀状辞退』のお知らせを、はがきやメールでなさる方もいらっしゃいます。
そのとき、注意することは「あなただけではなく全員に出さない。ということがわかるように書くことが大切であること、今後もお付き合いを希望していてご縁を切りたいという意味ではないこと」を伝えることが大切であると、差し出がましいようですがお話しさせていただきました。
あらためてのお知らせではなく、次に年賀状を出されるときに
「最後の年賀状になること」をそえられてもよろしいと思いますよ。と申し上げたところ、
「それもいいですね。来年は自分の干支だからそうしようかな?」と笑顔でお帰りになりました。